Person - 2018-01-01 10:00:00

行動の原動力は、好奇心。

黒龍舞術団 団長 - 高取 優耶

はじめの一歩。

高校2年16歳の夏休み、バイトで貯めた資金を頼りに、単身北京に降り立ちました。知り合いもいない、高校の必修科目で習った中国語はほとんど役に立たない、そんな環境下において、「京劇・孫悟空を習得する!」その渡航目的を果たすべく、北京の劇場の門をくぐりました。 今思えば、親も心配だったみたいですけど、多分言うこと聞かなかったんでしょうね。(笑)

僕にとってのTRIGGER。

僕が京劇・孫悟空に出会ったのは、中学生の時。某市民会館で行われた来日団体による、1時間半のショーを見たのがきっかけでした。
「こんな世界があったんだ!」大きな衝撃と共に、それはやがて「好き」から「目標」に姿を変え、バイトをして資金を貯めるという行動の大きな原動力になりました。中学生の頃から、アジアの伝統的なものが好きで、和服もそのひとつですが、特に当時惹かれたのが、中国の楽器や舞台でした。高校も、中国語の必修科目があった高校を選び、「語学留学」という名目で北京に行ったんです。

北京では劇場を渡り歩くなかで、現地の劇場のスタッフの方に「君はすごく孫悟空が好きみたいだから、先生を紹介してあげよう」と声をかけられ、師匠である先生を紹介してもらうことができました。無計画と思われた僕の渡航目的が、実現する機会に恵まれたんです。 先生は北京京劇院の国家一級俳優のベテランで、教え方も上手で、優しく指導してくださいました。夏休みに3ヶ月の短期留学で北京に行ったんですが、屋外での練習は暑くて、暑くて、汗で地面が変色するくらい必死で取り組みました。あの時は「時間がない!早く習得したい!」その想いが強かったんでしょうね。

こうやって孫悟空を教わり、練習を重ねて、自分の納得できるまでを習得することができました。また、孫悟空を教わるなかで中国の伝統芸能である「変面」との出会いもありました。
変面とは、一瞬で面が変わる中国雑技の秘技と言われている古典芸能です。まだ、見たことがない方にも、ぜひ、間近で見ていただきたい技のひとつです。
教えていただいた技をひとつでも多く取得できたことは、今の僕の糧になっていると思います。本当に濃い3ヶ月間でした。


帰国してからも活動を続けるために演劇道具専門店を探し、衣装や道具を調達。帰国後は北京から持ち帰った中国獅子舞で中国獅子舞同好会を結成しました。当時、同好会の学生メンバーで、たくさんの祭りやイベントに出演することができました。

高校卒業を機に同好会も引退しましたが、舞台への熱が忘れられず、黒龍舞術団を結成。年々、変面・武術・笛演奏・雑技・ジャグリング・コントーションなど幅広い演目を取り入れながら、様々なパフォーマーと提携して、イベントやショーに出演させていただくまでになりました。 よく、「高校生で単身中国に渡るなんてすごいですね」と感心されるんですが、やりたいことがあったから、迷わず思いついた時にやっただけなんです。

僕は16歳で北京に行きましたけど、行動の原動力は好奇心だと思います。 コントーションの茉莉花ちゃんも18歳でモンゴルに行ったそうです。日本では教えてくれる場所もないので、自分で探して行動したわけですよね。
「自分という魂を最大限に生かすために、人と同じことをするのではなく、若い私達が自由に行動して輝くことで、さらに若い人たちに希望を与えていきたい」 茉莉花ちゃんもこう話していて、そんな行動や考え方が同じで僕たちはつながることができたと思うんです。
コントーションをパフォーマンスとしてやっている人は、僕の知る限りでは九州には一人もいないので、いろんな演目と僕なりの演出でプロデュースしていきたいです。

その先への挑戦。

今後は演目として、アクロバットや様々な楽器・マジック・軟体・空中芸などのパフォーマンスを幅広く取り入れていきたいのももちろんですが、いずれは自分たち専用の劇場を作りたいと考えています。パフォーマンスの世界が仕事として通用するように、底上げをしていかなければとも感じています。ここ福岡を拠点に、日本各地または世界に通用する規模のパフォーマンスチームを作ること、それが今の僕の目標です。

実は、日本では学ぶ場所も、観る(観せる)場所もとても少ないんです。 シルク・ドゥ・ソレイユも、色んな国の人が様々なパフォーマンスを演じて、世界中を廻っていますよね?大分ではTAOが「ドラムTAOの里」なるものを作っています。 僕たちも、ここ福岡を拠点に、もっと身近にパフォーマンスを楽しんでもらえる空間を提供したい、全寮制でパフォーマンスを教えることができて、色んな国からパフォーマーを呼んで、パフォーマンス界の芸術的なレベルを上げたい。
東京からパフォーマンスをする人や芸能人が来ると「おお!東京から来てくれた」と思いますが、逆に「福岡の人が東京に来てくれた!」と思ってもらえるような存在になりたいんです。

最後に、黒龍舞術団は様々なパフォーマーとイベントの主催や企画を実施しています。ぜひ、僕たちのホームページをご覧いただき、興味を持っていただけるとうれしいです。

左からコントーション 茉莉花
黒龍舞術団団長  高取  優耶
笛奏者 王妹丹